新潟県の酒造好適米といえば『五百万石』であり、弊社では『白ラベル』『別撰』『灑』などで使用しております。その他の酒造好適米として『山田錦』という品種のも酒造りに使用しています。
山田錦は兵庫県三木市志染町から全量を仕入れており、今年も水田の視察及び田植えの研修に行きました。今年から弊社の旗を立てていただき、非常に嬉しく思います。
生産者の方やJA兵庫みらいの方々にご指導いただきながら田植えを行いました。
実際に田植え機も運転させていただきました。
苗箱を田植え機に載せるだけでも一苦労です。
手植えもさせていただきました。腰が痛くなるほどの作業でしたが、普段経験できないことをさせていただき、有意義な研修となりました。
酒造りは米作りから始まっています。それには生産者の方々との連携が不可欠です。これからも蔵元と農家が一致団結しながらおいしい酒造りをしていきたいと思います。
田植えが終わった水田を前に竹内杜氏はすでに来季の酒造りに想いを馳せていました。
9月に入ると、新潟では稲が大きく穂を垂らし収穫の季節を迎えます。
酒造好適米の「五百万石」は9月初旬、「越淡麗」は9月下旬、「山田錦」は10月中旬が一般的な収穫の適期と言われています。
越乃寒梅の地元、新潟市大江山地区でも「五百万石」が今年も収穫されました。
刈り取られた稲は、乾燥、籾摺り(もみすり)の工程を経て玄米となります。袋詰めされた玄米は全て農産物検査を受け「等級」が決められます。検査は、有資格者の検査員が直接目で見ながら検査を行います。粒ぞろいや色・形・不良米の割合から決定し、「等級」の格付けが決まると随時出荷されていきます。
石本酒造では、酒米が届くこの時期からその年の酒造りがはじまります。
酒造専用の精米機にかけられ、米の外側を削り取る精米作業を行います。酒造りでは、酒造好適米の中心にみられる心白(しんぱく)と呼ばれる白色で不透明な米粒部分が重要で、精米では心白をキレイに残すように、途中で米が割れないように時間をかけて丁寧に行います。
このように、収穫後も検査、精米という順番で準備が進みますので、実際の仕込み時期は、「五百万石」は10月、「越淡麗」は11月、「山田錦」は12月以降に行います。
米の品質は酒造りに大きく影響します。その年の米の出来具合や特性をいち早く見極めて適切に対応することは、その年の酒造りを成功させる秘訣の1つです。