水② ~「硬水」と「軟水」と酒造り〜

2016年7月29日

世界的に様々なミネラルウォーター類が販売されていますが、その成分を表すのに「硬度」を使います。硬度はカルシウムやマグネシウムの含有量を示していますが、硬度が高い水を「硬水」、硬度が低い水を「軟水」と呼びます。

日本酒について「仕込みに使われる水が硬水か軟水かで差が出てくる」といわれますが、加えてカリウム、クロール、リン酸等の発酵を促す成分の多い水を「強い水」、発酵の緩慢な水を「弱い水」とも呼び、硬度は酒造りに影響してきます。

新潟県内は、一部地域を除いては地層中にカルシウムやマグネシウムが特別多い地域がありません。また日本海側で山沿いを中心に降雪量が多く、河川水や地下水の滞留時間も短いのでミネラル分の少ない軟水の地域となります。阿賀野川の伏流水を使用している弊社も醸造用水は軟水です。 

昔からの銘醸地として兵庫県の「灘の宮水」があります。この地域は比較としてですが硬水になります。技術が未発達だった時代は「灘の宮水」等の硬水を仕込みに使用した場合、発酵が旺盛に進むために腐造等の失敗が少なく、酒造りに適した水として高く評価されてきました。

新潟県は発酵が穏やかとなる軟水ではありますが、出来た清酒は軽くきれいな味になるともいわれます。酒造技術・研究を積み重ね、伝承し、その地域の水質の特性を活かした酒造りを行っています。

 

参考文献

新潟清酒達人検定公式テキストブック「新潟清酒ものしりブック」新潟日報事業者

「最新酒造講本」㈶日本醸造協会 


水① ~「水」は大切な宝物~

2016年7月29日

「水」は生活や産業において無くてはならない資源ですが、日本酒造りにおいても例外ではありません。酒蔵は大抵酒造りのために豊富な水源を持っており、特に昔より「良質な水」を持つ地域は銘醸地としても発展を遂げてきました。

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石本酒造も例外でなく、砂丘湖から湧き出る豊富な良水に恵まれた環境です。 

酒造りに使われる水は、「仕込水」やアルコール度数を調整する「割水」のような原料としての水の他にも、白米を洗うための「洗米水」、白米を浸漬する「浸漬水」等があります。さらには温度調節(冷却)のため、釜・ボイラー用水、様々な道具を洗浄するためにも水が大量に必要であり、それらは仕込水として使われる量の約40倍程度ともいわれています。実際に一日に数万ℓの水を使うことも珍しくありません。

新潟県は越後山脈を中心に冬季は豪雪地帯となり、ここを源とする多くの河川が流れる水の豊富なところで新潟市は「水の都」と言われます。 

「豊富な良水」の恩恵に感謝しながら、私達はこれからも皆様より愛される「越乃寒梅」を目指して醸し続けたいと思います。

参考文献

新潟清酒達人検定公式テキストブック「新潟清酒ものしりブック」新潟日報事業者

「最新酒造講本」㈶日本醸造協会